大量生産された安価な家具が普及する現代。栃木の緑豊かな山里に注目を集める古家具店がある。代表を務めるのは仁平透さん。日々、仕入れたボロボロの家具を仲間と共に修理し、新しい命を与えている。ただ単に新品同然にするのではなく、もとの風合いをいかし、一点もののヴィンテージ品に仕上げるのがこだわり。修理への情熱は私生活にも及んでいる。現在の住居は、廃墟同然だった家屋を隅々までメンテナンスし、趣深い空間へと生まれ変わらせた。一見、価値がないようなものから潜在的な魅力を引き出し、生き返らせる──それが仁平さんの仕事であり、生き様だ。