新谷(池松壮亮)が生きていた。グルジブ人テロリストによる犯行が疑われる、北海道のエネルギー研究所爆破事件。研究所の防犯カメラ映像に映っているのは、確かに新谷だった。新谷宏美は空港爆破テロ事件の日に間違いなく死んでいる。崖から突き落とされて死んだはずの双子の兄・新谷和彦が生きていたとすれば…かつて宏美を逃がした偽刑務官が、宏美の殺人手口で殺された事件とも繋がりが見えてくる。大杉(香川照之)は、被害者の男が殺される直前に汐里(蒼井優)と接触していたことを知り、汐里を任意で取り調べる。汐里は素直に応じるものの核心部分の質問に対しては答えをはぐらかし、真相を語らない。その頃、外事警察分署にいる美希(真木よう子)の手元に、宗牙岬近くの駅で目撃された謎の男の人相書きが届く。描かれていたのは、意外な、美希を激しく動揺させる人物だった。一方で、倉木(西島秀俊)の前に、行方をくらましていた東(長谷川博己)が現われる。「偽りの秩序を乱すのが俺の使命だ」東はそう楽しげに語り、倉木にある忠告を残す。後日、汐里と和彦に繋がりがあるという疑惑を追及するため、倉木は汐里をカフェに呼び出す。そこで汐里は、取材中にグルジブのテロリストグループに拉致された過去を告白する。そこで和彦と出会ったのではないか、と倉木は詰め寄るが、汐里はそれに答えずに返す。「私もあなたの奥さんと同じ」「生きて帰ってこられたのは…」衝撃的な発言に、倉木は言葉を失う。そして、和彦の行方がつかめぬまま、宏美と同じ手口で第二、第三の殺人が起こる。そんな中、倉木に何者かから電話が入る。電話の主の指示を受けてたどりついた電話ボックスには、拳銃と3枚の写真があった。その写真に写っていたのは、「グラークα作戦」に従事している千尋(石田ゆり子)と「ある人物」だった…。