ごくごく普通の住宅地のど真ん中、それも夜の2時まで開いている。しかも調度品はアンティークで統一され、ただのお冷やの入ったシェリーグラスだけでも5万円はすると思われる。そして、そこで出されるケーキの数々は、どれも悪魔的なおいしさだった。しかし何より変わっていたのは店員が、そろいもそろってとてつもなくイイ男で、そしてその誰もが謎に満ちた過去をそれぞれ背負っているらしく、そしてこの店に訪れる客もまた皆…。 ケーキにまったく興味の無い超辛党のオーナー・橘(椎名桔平)と、不思議な雰囲気を持つなぞの天才パティシエ・小野(藤木直人)、そして元ボクサーで大のケーキ好きの店員・エイジ(滝沢秀明)。そんな個性的な3人で営業している小さな洋菓子店「アンティーク」を舞台に紡ぐ、彼ら3人(とお客たちの)さわやかで、たくさん笑えて、ちょっとツンとくるハートフルコメディ。そしてこれはタッキー世代だけではないさまざまなジェネレーションの、恋と家族と友情の青春群像グラフィティーです。